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こんにちはタロウです。
今日は凍上という現象についてご説明いたします。
凍上とは、寒気により地表面が冷やされ土壌が凍結した際に土壌が隆起する現象のことです
凍上の際に動く力は非常に強く家屋でさえ持ち上がってしまうなど、甚大は被害をもたらす場合もあります。
これは凍上により亀裂が入ったアスファルトの様子です。アスファルトは周りの土よりも冷やされやすく凍結が進みます。道路が除雪されるとより顕著になりこの場合、道路中央部で大きな凍上が生じて縦方向にひび割れが走ったようです。
土中の水分がそのまま凍るのであれば、体積膨張は水の体積の1割程度で深刻な隆起は起きないそうです。
しかし土中の水が凍結面近くに集まり純粋な氷の塊となることがあります。(アイスレンズ)
アイスレンズは上の写真のように凸レンズ状をしておりこのアイスレンズが何層も析出した場合は地盤を数10cmも隆起させることもあるようです。 凍上は寒冷地でも雪の多い所では起こり難いという特徴があります。 これは雪が断熱性が高いため積雪がある場合は大気の冷たさが地中に伝わりにくくなるからだそうです このため、北海道でも雪が多い日本海側は凍上しにくく寒冷で雪が少ない地方では地中深くまで冷やされるため凍上が発生しやすくなります。(北見・帯広・釧路など) また、雪の多い地方であっても除雪されている箇所(道路や鉄道)では凍上が起こりやすくなります
凍上の対策としては凍上しやすい土を凍上しにくい材料に置き換える「置換工法」や断熱材を用いた凍上防止工法があります。 置換工法だと一般的に寒冷地では置換深さが非常に大きくなってしまい土砂の掘削量が増えるという難点があるそうです
弊社では凍上対策として構造物が凍結深度をカバーできるように設計し場合によっては断熱材を使用し施工しています。
アプローチや階段など冬でも雪かきにより土中に冷気が入りやすく凍上しやすくなる部分についても考慮し設計・施工をしています
雪の多い北海道では冬期間の雪の堆積場所や屋根からの落雪や雪庇の落下凍上の問題など、様々なことを考慮し設計・施工する必要があります。